ScatLab(スキャット・ラボ); supported by JVAJ ジャズシンガー&ボーカリストのためのスキャット練習会 in TOKYO vol.1 スペシャルゲスト 伊藤大輔 (vo) 終了レポート!!

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11/3(金・祝) 秋葉原の某スタジオにて、ジャズシンガー&ヴォーカリストのためのスキャット練習会 “ScatLab supported by JVAJ in TOKYO vol.1” が開催されました。

第1回目にふさわしく、ということで・・・

様々なミュージシャンとの共演にとどまらず、エフェクターとマイク1本でパフォーマンスを行なう“Voice Solo”など歌い手としての“声”をとことん追求し国内外を旅する日本で唯一にして随一の“ヴォイスソロ”の使い手、伊藤大輔 (vo)さんをスペシャルゲストにお迎えしました!!

スキャットという大きな枠組みの中で、大輔さんの得意とする Grooveや音色にフォーカスした練習方法(エクササイズ)などをご紹介いただき、さらに “みんなでやってみよう”というこの企画。

大輔さんに憧れているシンガーさん、お友達に誘われて参加してくださったシンガーさん、そしてこのサイトを見て「面白そう!」とご連絡くださったシンガーさん・・・。関東だけでなく、岐阜や兵庫からいらしてくださった方もいらっしゃいました。

みなさまのお力添えで「ビギナーからプロとして歌っている方まで垣根なく集まり、みんなで分かち合う場を東京に創ろう」という私たちの試みは、こうして大成功を収めることができました。

“ScatLab in Tokyo vol.1 スペシャルゲスト 伊藤大輔 (vo)”での取り組み

1) Warm up : ウォームアップ

喉に負担をかけずゆっくりと温めるための基本のエクササイズをいくつか伝授していただき、みんなで練習しました。

2) Syllable & Rhythmic concepts : シラブルやリズムについて

グルーヴィーな4th, 8th notesを生み出していくための秘訣、大輔さんの思うスキャットのシラブルの正解・不正解について、難しいスケールやフレージングにこだわる前に取り組みたい基本のキ!、などを教えていただきました。

その例として2つのシラブルやブレスのみのエクササイズ、シンプルなビバップスケールのエクササイズを教えていただき、みんなで練習しました。

3) Vocal Quality : 音色について

音色をつくる要素、そのコントロール法について、さらに聴き手がグッとくるようなサウンド作りとは、”伊藤大輔というヴォーカリスト”を特徴付ける音作りとは、といったかなり突っ込んだ内容まで短時間ながらぎゅっとエッセンスの詰まったプレゼンテーション、デモンストレーションをしていただきました。

そして、それを踏まえたエクササイズも、非常に興味深かったです。

4) Session Time : サークルシンギング

カラオケ音源ではなく、全員を3グループに分けてパターンをハモる形で歌いながら、一人ずつソリストが順番にスキャットを回していきました!

全員が心と声を合わせてハーモニーを生み出し、その上でインプロヴァイズするという、素敵な時間でした。

5) Q&A time : 大輔さんへの質問コーナー

質疑応答タイムでは、どのようにしてスキャットの練習を深めていけば良いか、絶対音感・相対音感について、曲のキーの決め方、スキャット中にミスをしてしまった時の対処法や考え方、即興における自分の癖やフレーズの引き出しについてなど、の質問が出ました。

それぞれについて、とても丁寧に、大輔さんらしい真摯な回答をしてくださり、みなさんとってもスッキリした表情でスタジオを後にされました!

2時間という限られた時間の中でできる限り多くの良い情報をお伝えしようという、大輔さんの歌に対する真剣な姿勢や想い、優しさやを感じる、非常に充実した内容でした。

参加者の皆さん、大輔さん、どうも有難うございました!!

おまけ
大輔さんが休憩時間にお一人でインプロヴィゼーションをしてくださり、ミニライブのような時間も・・・!?
素敵なソロでしたよーーー!!! こ
んな隙間時間でさえもみんなを楽しませてしまおうというこの心意気!!!
大輔さん、本当に有難うございました!!! 二度美味しいスキャットラボでした✨

参加者の皆さんのご感想

Yさん
素晴らしい体験をありがとうございました!!同じ思いを持った皆さんとお会いできたことも嬉しいです 🙂 あっという間の時間でしたので、まだまだご一緒したかったのが本音です!またぜひ開催してください!本当にお疲れ様でした✨ 
Rさん
Mayさん、大輔さん、今日はお世話になりました。大変勉強になりました。1秒も聞き逃すまいととっても集中した2時間でした。本当に貴重な時間で、今モチベーションでいっぱいです。やったるでー!!と気合入ってます。とはいえ、一瞬の気合ではなく、しつこく愚直に出来るまで繰り返し練習する事の重要性も今日改めて気付かされました。ありがとうございました!
Kさん
今回は楽しくて、充実した時間をありがとうございました。東京に帰る楽しみが増えました。今日のレッスンの内容を確認しながら大輔さんのCDを聴きたいと思います。
Lさん
スキャットにとどまらず、歌うこと全般の大事なことを具体的に教えていただいてとても勉強になりました。今日の録音は永久保存版です。同じく歌に真剣な方々とお会いできてとても刺激になりました。今後の企画もとても楽しみにしています。
Aさん
Mayさん、大輔さん、 素敵な企画を有難うございました! 無駄に背伸びせずに、細かい、丁寧な積み重ねの上に、楽しいアドリブっぽさが生まれてくることが少し想像できる貴重な機会でした。 最後のQ&Aを励みに、採譜の日々も頑張ります! こうしたボーカル用の集まりやレッスンに、顔を出すことがまだまだ少ないので、皆さんとも再会/出会えたことに感謝です☆
Mさん
伊藤大輔さんの楽しいトークとその具体的、実践的内容がとても良かったです。先生の歌の例もとても楽しみでした。私はスキャットはまだしたことがあまりないスキャット初心者なので、一番初めにこういう講座を受けることができて、本当に良かったと思っています。でなければ、スキャットを誤解して、ただ音があっているだけのスキャットをやっていたかもしれません。私の場合、理論が苦手なので今回の様な実践的なワークショップがあればまた是非参加したいと思います。

大輔さんからのメッセージ

スペシャルゲストシンガー 伊藤大輔さん
この度は、記念すべき第1回目にお声がけ頂き、とっても光栄でした。ご参加くださった皆様、 ありがとうございました!

歌い手にとって器楽的唱法は何とも言えない憧れの対象のひとつだと思います。僕はジャズという音楽に出会うずっと前、18歳の専門学校生の時に先生に見せられたBobby McFerrinのビデオに衝撃を受けてから、今に至るまでずっと憧れ続けています。彼は僕に、声という楽器の可能性と、人を楽しませる事の素晴らしさを教えてくれた音楽家の1人です。

言葉が生まれるずっと前から歌はあったので、そもそもは歌も楽器も隔たりは無く、むしろ、人間の歴史の中で最古の楽器は声であり人間自身の体でした。垣根や限界は誰も決めていません。自分の弱さや怠け癖が決めている場合が本当に多いように思います。

本当の満足を得られるのは、一時の成功者ではなく、”続けている者”だと信じています。

お互いに、恐れたり怠けたりしながら、少しずつ垣根を越えるべく、一緒に続けていきましょう!

伊藤大輔

 

 

“ScatLab(スキャット・ラボ) supported by JVAJ” とは?

シンガー同士で分かち合いながら、実際にチャレンジしながらどんどん歌っていく会です!

シェアしあうことの楽しさや、そこで得られる共感、刺激、喜び、フレンドシップ、全てが素晴らしい経験になります。

日本人の方に分かりやすいよう”スキャット・ラボ”と書いてありますが、読み方は英語のbの音で、カタカナだと”スキャット・ラブ”に近い感じです。

ゲストのシンガーさんにシェアしていただくこと

・過去に自分が上達していく上で悩んだこと、困っていたことやその解決方法
・その他、効果的な練習法や教材、使い方、視点、考え方、スピリットなど

参加者の皆さんにシェアしていただくこと

・スキャットに関する迷いや悩み、自分なりのこれまでの試行錯誤や、これから知りたいこと
・ゲストのシンガーさんへの質問
・チャレンジする心、それを楽しむ心

”ScatLab supported by JVAJ”が提案する上達に向けての3 STEPS

●インプット(知識や練習方法を知る)
●アウトプット(実際にやってみる)
●応用する(曲やvampを歌うなど実際にインプロヴァイズする)

このステップを踏まえて、皆さんに少しでも実り多い時間を過ごしていただき、かつ成長していただけるよう、メニューを考えています。

 

次回のScatLabについて

アンケートでは参加者の皆さんから次々と「是非次回も参加したい!」との声を頂いており、今後も継続的に開催していく方向で検討中です。

皆さんからのご意見を踏まえて、次回の日時や内容を検討して参ります。確定次第ご案内しますので、楽しみにお待ちくださいね♫

ご意見やご希望も常時承っております!

以下のコンタクトフォームよりよろしくお願いいたします。

 

 

ABOUTこの記事をかいた人

May Okita

ジャズシンガー&精神科医。2019年シアトルのオリジンレコードから1stアルバム「Art of Life」にてデビュー。全米・ヨーロッパを含む100以上のラジオ局でオンエアされ、ダウンビートマガジン(米)、ジャズジャーナル(英)を含む国内外の雑誌で「心洗われる歌声」「高い感受性による歌唱にいつわりのない心を見ることができる」と高評を得る。同年7月にはロサンゼルスの人気ジャズクラブFeinsteins’ at Vitello’sに出演。4年間のLA留学中にSara Gazarek, Michele Weir, Cathy Segal Garcia, Cheryl Bentyne, Tierney Suttonらに師事。Jazz Vocal Alliance Japan代表としては世界中のジャズミュージシャンとの交流を深め、情報交換や教育の場を創る活動を継続的に行なっている。